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コロナ禍で、どう舵を切る? (株)Be BLOOM社長・物袋さんに 「九州で戦う飲食店のこれから」に ついてお聴きしました!

2020.10.09福岡

コロナ禍で、どう舵を切る? (株)Be BLOOM社長・物袋さんに 「九州で戦う飲食店のこれから」に ついてお聴きしました!

「オンラインスナック八丁馬場」は、
コロナ禍でうまれた新企画のひとつ。

以前のように自由にロケや取材に行くことが
ままならない中で、編集部が
いま話を聴きたい方とzoomでつながり
その様子をFacebookで生配信!
一緒にお酒を飲みながら
取材のような、人生相談のような…
そんなお話をゆるりとお伺いする、あたらしい「場」です。

8月ご来店のお客さま:

物袋 栄一(もって えいいち)さん

((株)Be BLOOM代表)

鹿児島県指宿市生まれ。大阪の有名飲食店を経て、2013年に故郷である九州に「Be BLOOM」を設立。「九州活性化の未来のために」を会社のポリシーに掲げ、日々、九州を愛する仲間たちと「九州のために何ができるか」を追い続けている。

 

 

九州の食は、すごい! 
チェーン展開で街に雇用を生む

街中・郊外問わず、外食大大大好きな私からすると、
「コロナ禍で何が辛かったか」と聞かれると
「外で飲めなかったこと」につきるのです…。

仕事がうまくいった日も、そうでない日も、
特別な日も、なんでもない日だって。
外で「カンパ〜イ!」できることの幸せったら…ないですよ。

ステイホーム、大いにけっこう。
でもね、やっぱりたまには、お気に入りのお店で
旬の美味しいものを、それに合う食中酒と一緒に
ぐびぐび楽しみたいじゃないですか。

本当に、あらためて感じたんです、飲食店のありがたさを。
そして地元・九州の飲食店のポテンシャルを。
ちなみにこの原稿も、佐賀・伊万里の酒蔵「松浦一酒造」の
おいしーい梅酒をちびちび飲みながら、書いてます。

 

本日のお客様は、九州で約40店舗の飲食店を経営する
株式会社Be BLOOMの物袋栄一社長です!
まずは会社のご紹介をしていただいてよろしいでしょうか?

カンパイ!(黒伊佐錦のソーダ割りを片手に…)

僕は鹿児島の指宿出身で、若いうちから大阪に行っていたんですが、
30歳になったときに九州に帰ってきたいと思いがあり、会社を立ち上げました。
2013年に創業したので、現在7年目ですね。

 

いまは九州で40店舗、居酒屋を経営されてらっしゃいます。
25歳の時に飲食業界に入ったということですが、
物袋さんが感じる飲食の魅力ってどんなところでしょう?

飲食店って、「今日のアイデア」がお客さんの喜びにつながるというか、
自分たちの努力に対しての反応が早いというところが
とても魅力的で、刺激的だなっていつも思うんです。

 

ええ、ええ。

提供する商品でも、サービスでもですね。
なかなか一つの空間で全てを網羅できる商売ってほかにないんですよ。
飲食は、もの(料理)をつくって、空間をつくって、サービスまでがワンストップ。

 

 

(たしかに。そう言われればそうだなあ…)
物袋さんは、衰退している故郷の街を見たことで、
「九州で雇用を生みたい」という思いもあって、
“九州のために”多店舗展開にチャレンジされてるんですよね。

そうなんです。1店舗1店舗気合を入れて
つくっているんですが、チェーン展開を意識してやってきました。
「1店舗つくったら、九州の中で10店舗オープンできるかな」という
くらいの気持ちでこれまでやってきました。

 

なるほど。最初のお店は、どちらにオープンされたんですか?

博多駅近くの「かこみ庵」ですね。九州料理の店です。
あえて九州の中で、九州料理が自慢ということをうたったんです。
たとえば、大阪や東京なんかで九州料理の店は流行るのは当たり前ですよね。

 

たしかに。なぜ、あえて九州で九州料理を? という思いがあります。

僕自身、東京や大阪で初めて九州の料理を食べたときに
「これ、違うやろ(笑)」って思ったんです。「こんな味じゃなくない!?」って。

 

ああ、わかる気がする…(笑)。

でしょ? だから、僕らもそうありたいという願いを込めていいますが、
「九州の人に認められる、九州料理の店を出したい」というのが
Be BLOOMの始まりなんです。

 

九州の食の豊かさといったら、それはもう素晴らしいですよね…。

そう。そして実は九州って、意外とチェーン展開の居酒屋がないんですね。
1店1店のポテンシャルは高いんですが、それをチェーンで運営するにはハードルが高くて。
九州人は舌が肥えてるから、県外の方は「九州は鬼門だ」っていいます(笑)。
九州人に選ばれて、尚かつ多店舗展開できる店であることが、雇用につながると思っています。

 

 

立ち止まったことで気づけた誇り

 

僕が熊本で「あや鶏」さんに行ったとき、突き出しで鍋が出てきたのが衝撃でした(笑)。
(Qさん・ボーイ)

そう! そこには、実はチェーン店のプライドがこめられています。
「チェーンってどうしても…」というイメージを持たれるのがイヤなので、
突き出しひとつとっても、「絶対お客さまに喜んでもらえるものを出したい」
という気持ちがあるんです。突き出しのレベルで、注文数は変わると思っています。

 

ええ〜! なるほど!! 突き出しは“お店の名刺がわり”ということですね。

 

1年前に物袋さんを取材させていただいたとき、店舗数は50店舗
だったと思うんですが、現在は40店舗になられたとか…?

そうですね。2月末〜3月にかけて状況がどんどん変わってきて…
まず、団体客のキャンセルが相次ぎました。
4月に緊急事態宣言が出されてからは、もうさっぱりで。
5月の売り上げでいうと95%減とかでしたね。
3月の中旬過ぎには、「これはちょっとまずいな」と思い、コロナ前からちょっと
売り上げがよくなかった店舗を閉めるという決断をしました。

 

九州全県で、キャンセルの波がすごかったんですね。

こんな経験は初めてでしたね。

 

社員の皆さんの雰囲気ってどんな感じだったんでしょうか。

不安でしかなかったでしょうね…「会社は本当に大丈夫か」?っていう。
自分たちがいま頑張っていることが、未来のためになるのか、という漠然とした不安。

 

確かに。いや〜、我々といえば“飲み会大好きずっこけトリオ”なんですが(笑)、
実際、外に飲みに行く機会が本当に減りました…。

もう本当に、どうしようもなかったですよね。
でもその期間を経て、僕自身が改めて「飲食店の大事さ」に気がついたんですよ。
街に元気がない・活気がないという悲しい現状を目の当たりにして、
僕たちの住む九州にパワーを与えてくれる居酒屋の大事さを実感したんですよね。

 

とても興味深いです

取り戻したんですよね、居酒屋としての誇りみたいなものを。

 

居酒屋は、人々の交流の場だったり憩いの場だったりするし、
街に活気を与えてくれる、大事な場所です!
それが、「日常」ということなんですよね。
ところで最近は、新たな取り組みなど初めてらっしゃるのでしょうか?

夏からウーバーイーツを始めたり、あと九州弁当なんかも始めました。
僕ら本気でつくるので、居酒屋の本気の弁当はすごいですよ!

 

コロナ禍で、物袋さんの考え方や心境の変化はどのようなものがあったのでしょうか?

コロナの影響で、閉店した店舗は8店舗でした。
みんなで汗かいて、頑張ってオープンさせた店なんで、正直すごく悔しい気持ちはあります。
でも今回、僕自身の考え方や、会社との向き合い方がすごく変わったと思っていて。
僕ら経営陣よりも先に、現場が次の一手を出してきたんですよ。
みんなのことを信頼して任せれば、スピーディー&適切にコトが運ぶということを学びました。
これまでなかなか踏み出せなかった部分もありますが、
裁量を現場に投げるようになった、というのが大きな変化ですね。

 

 

働いていて、いまが一番楽しい

それは大きな決断ですよね。

そうですね。すべての結果は会社の責任だから、ずっと本部に裁量を集めてたんです。
でも、まわりの社員は、そうは思ってなかったことを知った。
「自分自身にも責任がある」と一人ひとりが思って行動してくれたんですよね。

 

なるほど。

いまが、働いていて最高に楽しいんですよ。

 

なんと…!

「すべての責任は自分にしかない」と勝手に決めつけて、自分自身を
ガチガチに縛りつけていたんだと思います。 
でも「会社を潰すわけにいかない」という気持ちは、僕だけが思ってるものじゃなかった。
みんなのことを舐めてたな、勘違いしてたな、って気づかされました(笑)。
改めて、頼りになるメンバーに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

うんうん。

いま一番しんどいんですけど、一番楽しいんです。
僕たちは本部として大きな指針を決めて、大分、宮崎、鹿児島など
各県のエリアのトップや現場がどんどん舵取りをしていくのを、
頼もしく見守っている感じです。みんな、本当に逃げずに戦っている。

 

当たり前の日常が奪われて、私たちも、居酒屋のような“場”があることで
うまれる絆や、強くなるつながりを感じています。

生ビールを久々に飲んだとき、ちょっとヤバかったですよね(笑)。

 

私、泣きましたね。

我々居酒屋ができる戦いは、「心地いい空間とサービス、
丁寧にこさえた美味しいものを出してお客さんに喜んでいただく」こと、これに尽きると思っています。
そしていまお客さんが望まれているのは、「堂々と行けるお店」への大義名分。
とにかく安心・安全にお店に来ていただけるようにすること。それだけですね。

 

 

安くて、美味しくて、心地いい。居酒屋は、日本の文化であり宝です!
物袋さん、今日はありがとうございました!

 

 

★閉店後のふりかえり

 

九州では珍しい飲食チェーンの若きリーダーとして
「九州のために何ができるか」を追い続ける、物袋社長。

「生まれ故郷である鹿児島の、
開聞岳のようにドンとかまえた存在でありたい」と話されていますが
かつてない苦境の中にあっても、
「いまが一番楽しい」と言ってのける九州男児の熱さに背中を押された気がします。

居酒屋でのむ生ビール以上に美味しい飲み物は、なかよね!

 

 

●「Online snack 八丁馬場」のゆかいな人々

タッキュー編集長:福永あずさ(ママ)

 

–いつかスナックのママになることを夢見る編集者。
もういい年なのに、いまだに朝帰りがやめられなくて、夫に怒られてばかり。
長年続けてきたローカルの取材をオンラインでやっちゃおうと
一念発起して店をオープンさせました。

 

秘書佐々木:(アルバイト)

 

–2019年に独立したばかりのフリーランス営業女子。
今年の3月まで、ママに連れられて熊本のいい店を巡ってきて
段々舌が肥えてきている。今回は強引に誘われて「アシスタント」として店に参加。ローカルおじさんの扱いがうまい。

 

Qさん:(ボーイ)

—ご存知タッキューのマスコット的存在。
熊本イチ動けるフリーのデザイナー。いつか一流のクリエイティブディレクターになることを夢見ながら、毎晩グラス拭きに励む。

この記事のライター

福永 あずさ

Touch your Qshuの編集長。高校まで宮崎暮らし。カメラマンの夫と愛猫と、熊本の水前寺の古いアパートでぼんやり暮らしてます。バーと離島とスナックが個人的なパワスポ。年に2・3回、日本の酒場をめぐるひとり旅に出ます。遊ぶことに関して脅威の集中力を発揮しますが、請求書をすばやく出す、掃除機をきちんとかける、などの生きていく力がほぼ皆無。一年中唐揚げ食べてます。

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