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久保さん、阿蘇は今どうですか?「オンラインスナック八丁馬場」プレオープン

久保さん、阿蘇は今どうですか?「オンラインスナック八丁馬場」プレオープン

2020.05.28

# #雑談

福永あずさ

2020年5月。
私たちは、好きな時に、好きな店に、遊びに行く。
好きな人と、好きな場所を、自由に共有するという
愛おしい「時間」からすこし遠ざかっていました。

 

オンライン会議では、ちっとも気分は晴れないし、
スマホを手にすれば、ほんのすこし先の未来も
想像できなくて、毎晩不安が尽きない。
(何より、家で焼き菓子を焼きたくないんだ…!)
そんなことを毎日考えていました。

 

「あれから、みんなどうしていますか?」
「どんなことを考えて、暮らしていましたか?」

 

記事にまとめると、つい正解や答えを見つけようとしてしまうけれど。
オンラインでのんびり取材するような、
ただ一緒に呑むだけのような、
そんな、ゆるーい「オンラインスナック」なんかができないかなと思いました。

 

その時間をなんとなーく共有していただきたくて、
いま話を聞きたい方とのおしゃべりをzoomでつないで、
facebookで配信することにしました。
飽きるまで、続けてみますね。まずは、プレオープン。
カラン、コロ〜ン!

 

 

5月のご予約のお客さま


久保 尭之さん
(みなみあそ観光局 マネジャー/合同会社アソウト 副代表/株式会社REASO取締役)

南阿蘇のまちづくりに関わる若きキーパーソン。熊本地震を機に移住。
タッキュー内でも展開した「南阿蘇ラブレターアワード」の担当者でもある。
リモートで撮影を行ったPR動画「♯会いに行かないのが1番の贈り物」が、ぼちぼち反響を呼んだらしい。

 

 

久保さんは阿蘇の「ナカ」で仕掛ける「ソト」のヒトなのだ。

 

ママ


ええっと…プレオープン祝いの蘭はひとつも
届いていませんが(なんでだろうね?)、
お店、開けますね(笑)。

現在コロナの影響で、私たちタッキューも、九州各地へのロケや収録をストップしている状態です。

スナックのプレオープンは1週間前に決めたのですが、早速、お客さまにご予約をいただいていますよ。

南阿蘇からようこそ久保さん、いらっしゃいませ〜! 

久保さん


今夜はお邪魔します、よろしくお願いします!

ママ


本来スナックは、お客さまに肩書きなどをお聞きするのは
ご法度なんですが。今日は、無礼講にぐいぐいお聞きしようと思いますよ。
あ、最初に申し上げますと、私はスナックが大好きなのです。

久保さん


急に熱弁し始めましたね(笑)。

ママ


すみません。好きだから、しょうがないですね。
ええと、久保さんは現在南阿蘇在住で、
肩書きというか、所属してらっしゃるところが、とても多いんですね。
人はそんなに肩書きをもてるんですね…。
その中でも、現在は「みなみあそ観光局」のマネジャー職が
いちばんメインのお仕事ということだそうで。

アルバイト佐々木


ママ、肩書き数に制限はありません。

久保さん


そうですね。細かいものをいれると、5つとか6つになりますね。
「みなみあそ観光局」は、いわゆる観光関係の中間支援団体なんですが、僕は4年前の熊本地震後に、南阿蘇に入って、産業復興の支援を続けてきました。

 

 

いままさにGW真っ只中ですが(プレオープンは5/6でした)、阿蘇の様子は、どんな感じなのでしょう?

久保さん


それが、意外と人が来られているんですよ。
今日なんかは天気もよかったので。
とはいえ、例年に比べると全然少ないですけどね…。悔しい限りです。

 

ほんとに残念ですよね…。また、久保さんは
「合同会社アソウト」の副代表もつとめてらっしゃいますが、
こちらではどんな活動を?

久保さん


「アソウト」は、熊本地震のあとに阿蘇に関わり始めた「阿蘇外」の若者で始めた会社なんです。

 

「阿蘇外」?

久保さん


ええ。
社長を含めた代表メンバーがみんな県外から来た人たちだったんですよ。

「アソウト」は、阿蘇に住む人や、住みたい人たちを応援する会社で、僕はいま社長と一緒にシェアハウスに住んでいます。

空き家の不動産関係や、阿蘇に住みたい人たちが家や仕事や暮らしを見つけられるようお手伝いをしているんです。

 

 

へえ、なるほど! 「アソウト」のメイン事業というと
やはり不動産関係になるんでしょうか?

久保さん


そうですね、マネタイズでいうと不動産関係ということになるんですが、僕らは「不動産ではない」という
スタンスをもって活動をしています。

 

(おもしろそう…)、それはどういうことでしょう?

久保さん


「不動産ができないことをやる」というイメージですね。
ふつうの不動産屋さんがなかなか手を出せないところ、
簡単にいうと、“めんどくさいところまでやる”という感じですね。

 

 

 

ポジティブに阿蘇と関わるヒトを増やしたい。

久保さんは、鹿児島のご出身でしたよね。
社名の「アソウト」は、「阿蘇の人」という意味とききました。
社名にこめた思いなどを、お聞かせいただけますか?

久保さん


阿蘇の出身者や、ただ阿蘇に住んでいるという意味ではなくて、いろんな選択肢がある中で、阿蘇を「選んで」、住んでいる人。そんな人をこれからも増やしたいと思ったんです。
地方だと、どうしてもネガティブな理由でそこにいらっしゃる人も
多いかもしれないんですが、ここには、阿蘇が好きで、
阿蘇に住み続けている人がいる。そんなポジティブな気持ちで
阿蘇に関わる人がもっと増えるといいなという思いでいます。

 

 

実際震災後、南阿蘇の移住者の方は多く、商売をされてらっしゃる方も多い印象があります。久保さんを含め、みなさんをそこまで夢中にさせる南阿蘇の魅力って、何なのでしょう?

久保さん


僕も移住して4年が経ちました。南阿蘇って、観光地なんですけど、いわゆる観光地ではなくて。

 

え!?

久保さん


いや、もちろん観光地なんですけど(笑)、農村の暮らしがちゃんと息づいている場所なんですよね。なので、住んでいて本当にこころが安らぐというか。

 

うんうん、わかる気がします。久保さんもここで働きながら、暮らしながら、やっぱり日々「癒し」を感じています?

久保さん


うん。すっごくあります。

 

やっぱりそうなんだ。

久保さん


毎日毎日、「いい場所だなあ」って思ってますもん。
僕なんかは、阿蘇の人たちって本当にすごいなって思っていて。
ある意味ここは、都会からすると変わった場所ですよ(笑)。
そんな場所で、自分らしい暮らしをつくって、仕事をつくって、生活をしていらっしゃる。

 

うんうん。(ママはすぐタメ口になります)

久保さん


だから僕がやりたいことっていうより、「阿蘇の人がやりたいこと」を応援できるのがいまは楽しいんですよね。

 

 

 

 

阿蘇の人が好き。だから、阿蘇という土地が好き。

 

ちなみに観光の側面からいうと、2020年って、
阿蘇にとってすっごく大事な1年だったと思うんですよね。

久保さん


うん、めちゃくちゃ大きかったですね。

 

そんな中で、いまこのような現状になってしまって。私たちも
同じ熊本県にはいるものの、阿蘇の現状がしっかりここまで届いているかというと、そうでもなくて。
じゃあ今、この大変な状況の中、阿蘇は今どうなってるの? 
久保さんのところにはどんな相談がきているのだろう? ということなんかも是非お聞きできたらと思ったんです。

久保さん


ええ。僕らも実際「2020年、いくぞ!」という気持ちでいて、
阿蘇の人たちと一丸となっていろいろな準備をしていました。
まだ出せていない動画とか、実はいっぱいあるんですよ…(笑)。

 

(やっぱり…)。

久保さん


あはは(笑)。熊本市や福岡がメインのお客様という現状で、緊急事態宣言が出て、やはり「来てください」といえない状況になりました。
高齢の方が多い地域でもあるのでですね。

うん、そうですよね。
もちろん全国の観光地がそうなんですが、「遊びに来てください」といえない状況というのは、経験したことがないことですよね。

久保さん


本当ですよ。熊本地震のあとの悩みとはまったく違います、みんな、どこも大変なんでですね。
「観光地や山は逃げない」ってよくいいますが、これだけ家の中で窮屈な思いをしている方が多いのに、「来てください」と言えないのは、本当に辛いですね。

 

なるほど。ちなみにいま現地が抱える悩みって、
どんなものがあるんでしょう?

久保さん


実際に「開けたらいいと思う? 閉めたらいいと思う? どう思う?」
という相談の電話なんかはよくかかってきます。
自分のところで手いっぱいだったりするので、ほかの状況を知らない。
事業者さんも、誰かと話したい、という気持ちが強いんだと思います。

 

なるほど! それは悩ましい問題…。

久保さん


でも僕が答えられることって、話を聞いて、
「ほかの地域やほかの事業者さんはこんな状況みたいですよ。難しいですよね」って教えてあげることくらいなんですよね。

アルバイト佐々木


だから事業者の皆さん、久保さんに色んなことを尋ねるみたいですよ。

 

よくぞ4年間でそこまでの信頼を…!

久保さん


いやいや、「ヨソ者」の特権です!(笑)。

 

久保さんと話していたら、南阿蘇に行きたくなりました。
落ち着いたらぜひ、遊びに行かねばです。
久保さんおすすめの南阿蘇コースをお聞きしたい!

久保さん


もうね、みんな、ダラダラするだけでいいと思うんですよ(笑)。
観光業界にいると、回転率とか、いかにお金を落とさせるかってことを
気にしすぎていて。でも南阿蘇とかって、そういうことじゃないと思うんですよね(笑)。

 

うんうん(笑)。

久保さん


ダラダラ、ゴロゴロすればいいんですよ(笑)。
草原で昼寝とかするだけでいいと思うんです、ほんと。
ソトからきた僕らにとって、阿蘇って、こころから「深呼吸できる場所」なんですよね。
僕らは阿蘇にいる人たちのことが好きで、阿蘇にいる人たちが阿蘇を
好きだから、「阿蘇っていい場所なんだよね」って実感できるんです。

 

 

 

 

アルバイト佐々木


いきなりですが、閉店時間がきたので、最後にひとことよろしいですか?

久保さん


えっ唐突。

アルバイト佐々木


いい感じに、シメてください。

久保さん


僕らもへこたれず(笑)、最大限の準備をしておくので、ここでお会いできるのを楽しみにしています!

ママ


絶対に遊びに行きます! 
久保さん、今日はありがとうございました!

 

★閉店後のふりかえり

 

久保さんとのゆるい“おしゃべり”は約1時間にのぼり、
記事にはすべてまとめきれませんでした…(まとめろ)。
まだまだトークを聞いてみたい! そんな変わった方はぜひ、
お酒を片手に、youtubeをのぞいてみてくださいね。
心地いいBGMがスナック気分を誘いますよ。

 

●「Online snack 八丁馬場」のゆかいな人々

タッキュー編集長:福永あずさ(ママ)

 

–いつかスナックのママになることを夢見る編集者。
もういい年なのに、いまだに朝帰りがやめられなくて、夫に怒られてばかり。
長年続けてきたローカルの取材をオンラインでやっちゃおうと
一念発起して店をオープンさせました。

 

秘書佐々木:(アルバイト)

 

–2019年に独立したばかりのフリーランス営業女子。
今年の3月まで、ママに連れられて熊本のいい店を巡ってきて
段々舌が肥えてきている。今回は強引に誘われて「アシスタント」として店に参加。ローカルおじさんの扱いがうまい。

 

Qさん:(ボーイ)

—ご存知タッキューのマスコット的存在。
熊本イチ動けるフリーのデザイナー。いつか一流のクリエイティブディレクターになることを夢見ながら、毎晩グラス拭きに励む。

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